洋服に付けることで、華やかさやエレガント、可愛らしさなど様々な表情を加えることが出来るレース。
最近は部分使いだけではなく、総レースのスカートなどが春夏のトレンドの定番となりつつあって、お店や雑誌などでもよく見かけますね。
今回はそんなレースについてご紹介したいと思います。
レースは大きく機械レースと手編みレースに分類できます。
今回は機械レースについて掘り下げて行きます。
機械によって刺繍を施したレースの総称。
エンブロイダリーレース機によってベースとなる布やチュールに刺繍を施しています。
綿レース、チュールレース、ケミカルレースなどが含まれます。
綿生地の上から刺繍を施したもの。
エンブロイダリーレースが作られた当初、基布は綿素材が主流でしたが、現在は様々な素材に刺繍がされている為、各素材の布帛、ニット生地の上から刺繍をかけたものは総称して生地ものレースと呼ばれています。
主に綿ローン、ボイルなど生地に細番手の綿糸などで刺繍を施したもの。
また、穴を開け、その穴を縁かがりする刺繍テクニックもあります。
片側が切りっぱなしのものは生地の間に挟み込んで裾などに付けたり、両端が処理してあるものは生地の上に縫い付けることが出来ます。
ネットレースとも呼ばれています。
チュール、もしくはチュール状の網目のレースに上から刺繍をかけたもの。
仕上がりは軽やかで刺繍の繊細さが美しく、衣料に用いられる他、ウェディングベールの縁などにも使用されます。
水溶性ビニロンで出来た下生地を使用し、刺繍後を行い、その下生地を溶解して刺繍糸のみを残す方法で作られるレース。
以前は薄い羽二重にエンブロイダリーマシンで緻密に刺繍した後、薬品を用いて羽二重部分を溶かした為、ケミカルレースの名称が生まれました。
レースに厚みがあり、モチーフが繋がっており、豪華に見えるのが特徴です。
写真のようなお花が繋がっているようなケミカルレースは繋がっている糸部分をカットすれば、1つのモチーフとして使うことも出来ます。
極細糸を使用し、リバーマシンにより繊細で優雅な模様を作り出せるレースです。
糸を複雑に縒り合わせることで柄が出来上がり、熟練した職人が必要ということもあり、高価なレースです。手工業に近く、大量生産にはあまり向きません。
19世紀の初めにイギリスのジョン・リバーが開発したことからこの名が付けられました。
フランスのカレーという地方がナンバーワンの産地とされ、(ルイ王朝時代にはフランス各地に手工業レース製作場が設けられその名残です)ヨーロッパではレースと言うとリバーレースの事を指します。
ラッセル編機という経編機で作られたレースで、編みながら柄を出している為、薄くてフラットな仕上がりが特徴です。
リバーレースに似たものを安く作りたいという所から生まれたレースで、速いスピードで編むことが出来、大量生産に向いており、比較的安価なレースです。
糸を撚り合わせて出来るリバーレースに対し、ラッセルレースは編み組織となるため、実は全く別のレースとなります。
中世ヨーロッパの王侯貴族の間で襟や袖飾りに着飾ったボビンレースを機械化したものです。
ボビンから次々と巻かれた糸を交差させながらジャガード装置によって柄を作り出して行きます。太い麻糸や木綿糸で編まれていることが多く、粗くざっくりとした編目になっています。
またレース幅は最大20cmほどと限度が狭いのが特徴です。
トーションレースは綿やリネン素材が多いので、洋服などに付ける際は、使う前に一度水通ししてから使用することがおすすめです。
機械レースだけでも様々な種類があり、それぞれ美しさや特徴が異なりますね。
アパレルBtoB資材サイトAparelXでは今回ご紹介したエンブロイダリーレースやラッセルレースを扱っております。
またアパレル業界向けとしてレースをお好みのカラーに染色することも行っています。
ぜひ種類豊富なレースをぜひ一度ご覧下さい!